自由な旅人ケイちゃんです。
旅3日目は松本の余韻をしっかり胸にしまって、甲府へ向かう移動日。
…のはずが、移動だけでは終わらないのが私の旅。
朝からしっかり「寄り道の呼吸」を発動し、松本の街をもうひとすべり味わう日にした。


🍂朝のご褒美「珈琲 まるも」
老舗喫茶の落ち着きに、コロロがすーっと整う。
向かったのは、松本の名喫茶・珈琲 まるも。
ここは併設の「まるも旅館」と合わせて、松本の文化財的存在。


落ち着いた木の空間と、控えめな照明がとにかく心地いい。
朝、開店と同時くらいに入ったので、人も少なく、まるで自分だけの時間が流れているみたいだった。


モーニングはバタートーストを、人気のハニートーストに変更してもらったよ。
くるみがサクッサクッと香ばしくて、そこにたっぷりのはちみつがとろ~り。
甘さが上品で、朝から幸福感がぐんっと上がる。
サラダは珍しくもやし中心。
これが意外とハニートーストと相性が良くて、軽い口直しにぴったり。
そして珈琲は、まさに”喫茶店のコーヒー”のど真ん中の味。
濃すぎず薄すぎず、香りはしっかり。
ほっとする一杯だった。


🍂松本市美術館へ
松本の「静と動」を感じるアート空間
朝食後は、てくてく歩いて松本市美術館へ。
ここは松本出身の草間彌生さんの作品が常設されていて、入口に有名な「赤い水玉の花」の巨大オブジェがどーーん。
思わず写真を撮りたくなる”松本の顔”みたいな存在。
館内は静かで、展示室ごとに空気が変わる。
草間さんの作品コーナーは、圧倒的な世界観で空間ごと飲み込まれるよう。
企画展は落ち着いたテーマで、ゆっくり作品を眺める時間が贅沢に感じられた。
美術館併設のカフェで、
レモネードとマスカットのタルトを注文。
タルトはサクサク、マスカットはぷりっとジューシー。
…だったのだけれど。
🍂【事件】写真が全部消えている!!
なんとここでまさかの展開。
・美術館の外観
・展示を見た後の余韻の写真
・カフェのタルトとレモネード
・そしてその後に行ったあがたの森の校舎内部・外観
ぜんぶ。
本当に全部フォトに残ってない。
確認して撮ったはずなのに、その区間だけごっそり行方不明。
「もしや、時空のゆがみに吸い込まれた?」と思ったほど。
でもね、写真はないのに…
・校舎の木の香り
・きしむ床の音
・風に揺れる紅葉
・赤と黄色の落ち葉の絨毯
・家族連れが遊ぶあの穏やかさ
ぜんぶ、ちゃんと心の引き出しに残ってる。
むしろ、写真がないことで記憶の存在感が強くなった気がした。
🍂あがたの森:記憶に残った木造校舎と紅葉
赤・黄・オレンジの絨毯を踏みしめながら歩く秋散歩
写真はないけれど、文字でしっかり残すね。
木造校舎は昭和の時間そのまま。
廊下の光の入り方に学校の歴史が混ざっていて、思わず足を止める。
だけど、今日の主役は校舎じゃなかった。
なんといっても紅葉。
紅葉の写真はなぜかちょっとだけ残っていたのよ。
赤、黄色、オレンジ。
いろんな色が重なって、まるで自然が敷いた大きな絨毯。
歩くたびに「ふわっ」「さくっ」と音がしそうで、
”秋ってこんなにも豊かなんだ…”と心がほどけていく。



広場には子どもの遊び場もあって、家族連れが楽しそうに遊んでいた。
観光地というより”市民の場所”で、松本で暮らす人々の温かさが垣間見れた気がする。
🍂松本は歩く街。歩くほど魅力が深まる街
今回の松本は、あえてバスを使わない徒歩散策にしたんだけど、これが大正解。
松本は観光スポットがぎゅっと近く、歩くほど街の輪郭が見えてくる。
商店街、レトロな建物、小さなGallery。
ふいに通りかかったお店から出るスパイスの香りや、住宅地の中の紅葉した木。
全部が旅の1ページになる。
秋の松本は、歩く旅にぴったりの街だったよ。
🍂夕方、特急あずさで甲府へ
ーー駅の自動アナウンス
「まつもとぉ~まつもとぉ…」
実はこの音声、50年以上も松本駅で流れてきた名物アナウンス。
のどかなテンポで、どこか牧歌的で、はじめて聞いた時からずっと耳に残っていた。
けれど、このアナウンスが明日で終了してしまうと知って、胸がざわざわ。
「残したい…これは私の旅の宝物になる…」
そんな気持ちでホームにそっと立って録音ボタンを押した。
スピーカーから流れてきたのは、変わらない優しい声。
少し揺れた風に乗って、「まつもと~まつもと~」と響く。
撮った瞬間、胸がぎゅっとした。
旅の音って、写真よりも強く心に刺さることがある。
録音を終えた私は、そのまま特急あずさに乗り込む。
甲府へ移動し、双子の片割れっちと合流する日。
この旅の第2章がいよいよ始まる。
電車に揺られながら外を見ていると、松本の街がどんどん小さくなる。
昨日、リベンジを果たした松本城の黒い影。
文化財めぐりで歩いた通り。
ふるさと号で眺めた北アルプスの稜線。
それらが全部、新しいページにそっと折り目を付けてくれているような、そんな時間だった。
車内では読書をするでもなく、スマホを見るでもなく、ぼーっと景色を追って過ごした。
旅の途中の”何もしない時間”って、どうしてこんなに豊かなんだろう。
きっと、今日このあと片割れっちが話すであろう「あのね~!聞いてよ~!」の嵐に備えて、心のバッテリーを満タンにする準備時間なのかもしれない。
甲府駅に到着すると、駅の空気が松本とはまるで違う。
少しあたたかくて、乾いた風がさらりと頬に触れる。
山梨の風だ。
そしてその風に混ざって、聞きなれた声が飛んできた。
「こっちこっち!」
ーーはい、片割れっち無事に登場。
久しぶりだけど久しぶりじゃない、不思議な感覚。
この瞬間を迎えると、旅が一気に”家族旅行”へと色を変えるから面白い。
3日目は、景色よりも”声”が主役の日。
松本駅の音声と、片割れっちの声。
旅には写真よりも、言葉よりも、こういう”音の記憶”が残るのかもしれない。
🍂まとめ
写真が残らない旅も悪くない。
写真が消えた3日目だけど、記憶はむしろ鮮明だった。
旅って予想外が混ざった時こそ、あとからじわっと残るよね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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